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症例
巨大内頸動脈瘤の1直達手術治験例—海綿静脈洞と内頸動脈との解剖学的関係を背景に
著者: 中原明1 朝倉哲彦1 川畠弘子1 井上久司1 喜多村孝一1
所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科
ページ範囲:P.783 - P.789
文献購入ページに移動内頸動脈は頸動脈管canalis caroticusより頭蓋内に入り,小翼突起processus alae ptrvaeの内方,視束管の下で硬膜内に入る.この内頸動脈の頭蓋内,硬膜外の部分は,pars intracanalicularis,pars ganglionalis,pars cavernosa,genu anteriusと区分されている.
内頸動脈のpars cavernosa,genu anteriusの部分には動脈瘤が好発し,また海綿静脈洞との間にしばしば瘻を形成し,脳神経外科の臨床上関心のもたれるところである.しかし,内頸動脈と海綿静脈洞との解剖学的相互関係については,1964年Parkinson21)の報告したものがそのまま認められ,KrayenbühlらのCerebral Angiography14)をはじめ,多くの著者がそのまま引用して今日に至っている.
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