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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科30巻10号

2002年10月発行

文献概要

連載 脳外科医に必要な神経病理の基礎・4

血管障害(2)脳梗塞

著者: 野中博子1 秋間道夫1

所属機関: 1東邦大学医学部病理学第一講座

ページ範囲:P.1118 - P.1126

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Ⅰ.脳軟化症の病理
 脳梗塞は現在でも心疾患と並ぶ死亡率を示し,脳梗塞を主体とする脳血管障害で医療を受けている患者数は第5位を,これに対する医療費は1位を占めるといわれる6).脳梗塞とは虚血性脳障害のうち器質的障害をもたらしたものである.脳梗塞の分類には発生機序,臨床病型,壊死の種類,責任血管あるいは発生部位によるものなどいろいろある.発生機序による分類としては大きく脳血栓症および塞栓症に分けられる.それに加え1990年の米国のNINDS—Ⅲ分類は血行力学性梗塞(hemodynamic infarction)が加えられた.
 脳梗塞は動脈の支配領域に生ずる壊死であるので,閉塞部位によりその範囲が限定され,その病巣分布によりどの動脈の閉塞により生じたか指摘することができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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