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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科30巻12号

2002年12月発行

文献概要

研究

もやもや病における後大脳動脈狭窄性病変の臨床的意義

著者: 黒田敏1 石川達哉1 宝金清博2 岩﨑喜信1

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科脳神経外科 2札幌医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.1295 - P.1300

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Ⅰ.はじめに
 もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)は両側内頸動脈終末部に進行性の狭窄が生じるために大脳基底核などに拡張した血管陰影が側副血行路として出現する特異な疾患である2,11).また,本疾患では,後大脳動脈(posterior cerebral artery;PCA)も内頸動脈系への重要な側副血行路として機能している6-8,10,12,13).そのルートは,1)pial anastomo-sisを介する側頭葉,頭頂葉へのルート,2)後傍脳梁動脈(posterior pericallosal artery)を介する前大脳動脈へのルート,3)拡張した視床穿通動脈(thalamo-perforating artery)や後脈絡動脈(pos-terior choroidal artery)によるposterior moyamoya vesselsを介するルートに大きく分類することができる.しかし,もやもや病の病期が進行すると,PCAの近位部にも狭窄性病変が出現してくることが以前より知られており,これが脳循環全体に及ぼす影響はきわめて大きいと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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