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研究
CEA後の再狭窄—発生要因と治療
著者: 木暮修治1 坂井信幸2 村尾健一1 飯原弘二1 酒井秀樹1 東登志夫1 高橋淳1 林克彦1 由谷親夫3 植田初江3 永田泉1
所属機関: 1国立循環器病センター脳神経外科 2神戸市立中央市民病院脳神経外科 3国立循環器病センター病理部門
ページ範囲:P.1303 - P.1312
文献購入ページに移動本邦における脳梗塞の臨床病型の主体は,そのライフスタイルの変化とともに穿通枝梗塞からアテローム血栓性梗塞に移行しつつある10).この病態の先進国とも言うべき欧米ではNASCET,ECST,ACASなどのrandomized control studyにより頸部頸動脈の高度狭窄症における脳梗塞の発生予防にcarotid endarterectomy(CEA)が有効とされ7,8,19),近年日本においても盛んに行われるようになってきた.CEAの有効性は周術期合併症が低率であることが必要条件であり,手術手技の確立が大切であるが,これとならび治療後慢性期に一定の確率で出現する再狭窄も重要な問題であり,狭窄の程度や症状により再治療の対象となっている3,15).
本邦においては,CEA後の再狭窄の報告は未だ散見される程度であり23),日本人特有の再狭窄の原因および治療方法について,ほとんど検討がなされていないのが現状である.当センターでは90年代前半より,頸部頸動脈狭窄症に対しCEAを施行してきた.この経過観察期間中に認められた再狭窄症例につき,その発生原因および治療方法につき検討を行ったので報告する.
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