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集中連載 21世紀の脳神経外科
脳神経疾患における血管内治療の現況と展望
著者: 小池哲雄1
所属機関: 1新潟市民病院脳神経外科
ページ範囲:P.123 - P.128
文献購入ページに移動Ⅰ.はじめに
日本で脳神経領域の疾患に対して,血管内治療という概念で治療がなされるようになったのは,ほんの20年余であり,1982年に当時の名古屋大学脳神経外科教授景山直樹先生により名古屋で開催された第1回の日本脳神経血管内手術研究会が,この領域の最初の全国集会で,この時の演題数は20,参加者は120名余であった.それが2001年11月新潟で迎えた第17回日本脳神経血管内治療学会では演題数は約300,参加者は約1,000名にのぼるようになった.これらは脳卒中を中心とする脳疾患に対する血管内治療の比重がさらに高まっているからと思われる.このようななかで2001年から日本脳神経外科学会や関連諸学会の援助・協力により日本脳神経血管内治療学会において認定医制度が発足し,2002年1月に最初の専門医試験が実施された.
本稿ではそれらを踏まえ,脳神経領域の主たる疾患に対する血管内治療の現況と問題点,さらにその将来について簡単に述べるが,血管内治療がfirst choiceとなり,ほぼその手技も確定した硬膜動静脈痩については今回言及しない.
日本で脳神経領域の疾患に対して,血管内治療という概念で治療がなされるようになったのは,ほんの20年余であり,1982年に当時の名古屋大学脳神経外科教授景山直樹先生により名古屋で開催された第1回の日本脳神経血管内手術研究会が,この領域の最初の全国集会で,この時の演題数は20,参加者は120名余であった.それが2001年11月新潟で迎えた第17回日本脳神経血管内治療学会では演題数は約300,参加者は約1,000名にのぼるようになった.これらは脳卒中を中心とする脳疾患に対する血管内治療の比重がさらに高まっているからと思われる.このようななかで2001年から日本脳神経外科学会や関連諸学会の援助・協力により日本脳神経血管内治療学会において認定医制度が発足し,2002年1月に最初の専門医試験が実施された.
本稿ではそれらを踏まえ,脳神経領域の主たる疾患に対する血管内治療の現況と問題点,さらにその将来について簡単に述べるが,血管内治療がfirst choiceとなり,ほぼその手技も確定した硬膜動静脈痩については今回言及しない.
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