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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科30巻2号

2002年02月発行

文献概要

研究

冷凍保存した自家骨片を用いた頭蓋形成術—術後感染率についての検討

著者: 永山和樹12 吉河学史1 染川堅1 河野道広1 瀬川弘1 佐野圭司1 塩川芳昭2 齋藤勇2

所属機関: 1富士脳障害研究所付属病院脳神経外科 2杏林大学脳神経外科

ページ範囲:P.165 - P.169

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Ⅰ.はじめに
 過去に様々な手法および材質を用いて減圧開頭術後の頭蓋形成術が行われてきた.その中には,減圧開頭術時に生じた頭蓋骨片を用いたり,腸骨や肋骨などの自家骨を用いての頭蓋形成20)や,tita-nium11,21)などの金属を用いるもの,celluloidやceramics8),acrylic resin,そしてhydroxyapatite4)など,非金属を用いた人工骨使用頭蓋形成がある.しかし人工骨を用いた頭蓋形成術は,感染や強度,装着感,美容的側面,費用などの面で未だ満足すべき水準とはいえない.
 当施設では冷凍保存した頭蓋骨片を用いて頭蓋形成術を行っている.この手法は過去にも報告されており14,16),手技が簡便で美容的効果にも優れているが,保存方法には一定の見解が得られていない.今回われわれは,冷凍保存した自家頭蓋骨片を用いた頭蓋形成術の長期経過を追跡し,その後の感染率について検討したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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