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研究
One-way ball valveを利用した体外脳室心房短絡術—脳室ドレナージ中の患者のADL改善のために
著者: 久保重喜1 瀧本洋司1 細井和貴1 豊田真吾1 高倉周司1 林泰弘1 上野正人1 森迫敏貴1 唐澤淳1 二永英男2 吉峰俊樹3
所属機関: 1大阪脳神経外科病院脳神経外科 2大阪脳神経外科病院麻酔科 3大阪大学医学部脳神経外科
ページ範囲:P.405 - P.409
文献購入ページに移動急性閉塞性水頭症に対して一般に脳室ドレナージ術が行われるが,多くの場合ドレナージされた髄液は水柱圧設定された開放式回路を通してバッグに排液される.この場合,設定した圧を維持するため患者はベッドに拘束されることとなる.拘束されることによる精神的苦痛に加えて,筋力の低下,関節の拘縮,痴呆の進行,肺炎の合併など種々の問題が起こり得る1,3).われわれは,ドレナージ中の患者のADLを改善すべく,脳室ドレナージ用に開発されたone-way ball valveであるアクティーバルブⅡ®(カネカメディクス)を中心静脈(CV)ルートに接続して,簡易的体外脳室(腰椎)心房短絡術〔VA(LA)シャント〕を4例に試みた.代表例を挙げ,方法および結果を報告する.
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