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症例
中硬膜動脈塞栓術にて緩解が得られた難治性慢性硬膜下血腫の3例
著者: 高橋和也1 村岡賢一郎1 杉浦智之1 前田八州彦1 萬代眞哉2 合田雄二1 河内正光1 松本祐蔵1
所属機関: 1香川県立中央病院脳神経外科 2岡山療護センター脳神経外科
ページ範囲:P.535 - P.539
文献購入ページに移動慢性硬膜下血腫(chronic subdural hematoma,CSDH)の術後再発率は,ここ数年の報告でも3.2〜8.5%6,8,11)あり,その再発には少なからず遭遇する.再発を繰り返す慢性硬膜下血腫に対する治療法としては,経皮的穿刺吸引,Ommaya CSFreservoirの留置8),Subdural-peritoneal shunt7),開頭術5)などが推奨されている.また,最近では当施設において難治性慢性硬膜下血腫に対して,外膜の栄養血管閉塞を目的に中硬膜動脈(middlemeningeal artery, MMA)の塞栓術を施行し,緩解が得られた1例を報告した4).今回症例がさらに2例増え,いずれも良好な術後経過が得られたため,その適応の考察を加え,報告する.
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