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症例
生検により診断された脳幹脳炎の1例
著者: 橋本祐治1 金子高久1 森田悦雄1 大瀧雅文1
所属機関: 1帯広厚生病院脳神経外科
ページ範囲:P.725 - P.729
文献購入ページに移動ウイルス性脳炎は,治療開始時期が後遺症状,予後に重大な影響を及ぼすため,より早期から開始することが重要とされている.しかし病原ウイルスの特定率は必ずしも高くなく,またその結果に時間を要することから,非典型的な臨床経過を示したり,画像所見が腫瘍性疾患や血管障害と類似するような症例では診断自体が困難となる.
脳炎を強く疑ったが,主病巣が稀な部位に存在し,さらに悪性リンパ腫との鑑別が難しいため臨床所見のみでは診断に至らず,確定に生検を必要としたウイルス性脳幹脳炎の1例を経験したので報告する.
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