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研究
慢性硬膜下血腫におけるドレナージ挿入方向と再発の関係
著者: 塩見直人12 橋本直哉1 辻野仁1 高橋義信1 村上守1 峯浦一喜1
所属機関: 1京都府立医科大学脳神経外科 2久留米大学医学部脳神経外科
ページ範囲:P.823 - P.827
文献購入ページに移動慢性硬膜下血腫は血腫の除去のみで治癒にいたるため,最近では穿頭による血腫洗浄術が一般的となっている2).しかし,手術方法に関係なく3,10)10%近くの再発がみられ4,9,14),これまで病態に応じた再発予防が講じられてきた11,16).再発要因は様々なものが指摘されているが5,8,13),手術によって対策が可能な要因として,術後の残存空気が挙げられる1,6,7).われわれは,内視鏡を用いて血腫腔内を観察し,その所見を参考にして術後残存空気の速やかな排出を目的とするドレナージの血腫最前挿入を試みてきた12).今回,ドレナージの挿入方向と術後残存空気,および再発率との関係について解析検討し,二,三の知見を得たので報告する.
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