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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科30巻9号

2002年09月発行

文献概要

研究

化学療法単独で治療した頭蓋内胚腫の再発

著者: 隈部俊宏1 日下康子1 城倉英史1 池田秀敏1 白根礼造1 吉本高志1

所属機関: 1東北大学大学院神経外科学分野

ページ範囲:P.935 - P.942

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Ⅰ.はじめに
 頭蓋内胚腫(pure germinoma)の5年生存率は,放射線治療により90%以上であると報告されている6,14).現在,本疾患に対してはよりよい治療予後を求められるようになっており,放射線照射による視床下部—下垂体機能障害,知能障害,放射線誘発発癌等の晩発障害7)を回避するために,化学療法単独もしくは化学療法併用による照射線量および範囲の低減化を図った放射線治療が行われている1-3).これらの検討結果より,化学療法による初回寛解導入は十分行えることは明らかとなったが,放射線治療時に認められなかったような再発症例を数多く経験するようになった11).そこでわれわれは,初回治療を化学療法単独にて行った頭蓋内胚腫症例の治療成績を解析し,化学療法単独治療の問題点について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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