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症例
Tandem lesionを伴う内頸動脈狭窄病変に対する血行再建術
著者: 卯田健1 井上亨1 一ツ松勤1 安森弘太郎2 岡田靖3
所属機関: 1国立病院九州医療センター脳神経外科・臨床研究部 2国立病院九州医療センター放射線科 3国立病院九州医療センター脳血管内科
ページ範囲:P.63 - P.67
文献購入ページに移動North American Symptomatic Carotid Endarter-ectomy Trial(NASCET)9),Asymptomatic CarotidAtherosclerosis Study(ACAS)4)で,それぞれ70%以上の症候性,60%以上の無症候性内頸動脈狭窄病変を有する患者において頸動脈血栓内膜剥離術(carotid endarterectomy;CEA)により脳卒中と死亡のリスクが低下することが明らかにされた.最近,わが国でも生活の欧米化や超音波検査の診断技術の進歩に伴いCEAの手術件数が増加傾向にある.本疾患は動脈硬化症を基礎とするものであり,主幹動脈の複数の狭窄病変を同時に有することがある.今回われわれは,内頸動脈起始部狭窄病変と頭蓋内petrous portionに狭窄病変(tandemlesion)を有する患者に対して一期的にCEAおよび頭蓋内内頸動脈stent留置術を行い良好な結果を得たので報告する.
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