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連載 脳外科医に必要な臨床神経生理の基礎・4
NIRSトポグラフィーによる脳機能イメージング
著者: 酒谷薫1 片山容一1
所属機関: 1日本大学医学部脳神経外科学講座
ページ範囲:P.1139 - P.1146
文献購入ページに移動Ⅰ.はじめに
近年,生体透過性に優れた近赤外光を用いて,脳酸素代謝や脳循環を計測する「近赤外分光法」(near infrared spectroscopy;NIRS)が急速に進歩してきた.NIRSは脳虚血や低酸素による脳酸素代謝変化をモニタリングすることを目的に開発されたが,神経活動に伴う酸素代謝変化(二次信号)を測定できることが明らかとなり,脳機能研究の分野でも幅広く応用されるようになった4,6,8).さらにマルチ・チャンネル化することにより2次元的マッピングを可能としたNIRSトポグラフィーが開発され11),脳機能の新しいイメージング法として注目を集めている.
現在,脳機能イメージングの分野では機能的MRI(functional MRI;fMRI)が主流となっているが,NIRSトポグラフィーはダイナミックに変化する脳機能を経時的に捉えることができ,またfMRIでは困難なベッドサイドでの測定や運動中の計測も可能である.
近年,生体透過性に優れた近赤外光を用いて,脳酸素代謝や脳循環を計測する「近赤外分光法」(near infrared spectroscopy;NIRS)が急速に進歩してきた.NIRSは脳虚血や低酸素による脳酸素代謝変化をモニタリングすることを目的に開発されたが,神経活動に伴う酸素代謝変化(二次信号)を測定できることが明らかとなり,脳機能研究の分野でも幅広く応用されるようになった4,6,8).さらにマルチ・チャンネル化することにより2次元的マッピングを可能としたNIRSトポグラフィーが開発され11),脳機能の新しいイメージング法として注目を集めている.
現在,脳機能イメージングの分野では機能的MRI(functional MRI;fMRI)が主流となっているが,NIRSトポグラフィーはダイナミックに変化する脳機能を経時的に捉えることができ,またfMRIでは困難なベッドサイドでの測定や運動中の計測も可能である.
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