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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科31巻11号

2003年11月発行

文献概要

症例

多数の微小点状脳出血を認めた原発性アルドステロン症の1例

著者: 宮田圭1 今泉俊雄12 堀田祥史2 橋本祐治2 丹野克俊1 小出明知1 丹羽潤2

所属機関: 1市立函館病院救命救急センター 2市立函館病院脳神経外科

ページ範囲:P.1223 - P.1227

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Ⅰ.はじめに
 MRIの撮像方法の中でヘモジデリンの検出に優れているT2強調画像で1,2,8,9,12)認められる点状の低信号域は,microangiopathy(lipohyalinosis,amyloid angiopathyなど)に罹患した血管周囲の過去の微小出血(dot-like hemosiderin spot=dotHS)だと報告されている1,4,5,12,13).穿通枝動脈や小動脈の高血圧性変化によるlipohyalinosisがsmallvessel disease(高血圧性脳出血,ラクナ脳梗塞)の原因といわれており,さらにlipohyalinosisがdotHSの原因の一つであると報告されている1,4,12,13).dotHSが多いラクナ梗塞例では,脳出血合併例が多く7),また,dotHSが認められる症例では脳梗塞急性期に脳出血合併が多く11,16),dotHSは脳血管の脆弱性を表し,さらにdotHSの数は間接的にmicroangiopathyの重篤度(特に脳出血との関連)を表す可能性がある7)
 原発性アルドステロン症(primary aldosteronism=PA)は,副腎腫瘍などで起こるアルドステロン過剰状態による二次性高血圧症の一病型である10,14,15,17,19)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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