icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科31巻12号

2003年12月発行

文献概要

研究

悪性神経膠腫に対する維持化学療法効果判定におけるタリウムSPECTの役割

著者: 長島梧郎1 藤本司1 鈴木龍太1 浅井潤一郎1 張智為1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院脳神経外科

ページ範囲:P.1283 - P.1289

文献購入ページに移動
Ⅰ.はじめに
 可及的腫瘍摘出後の放射線療法および化学療法は,悪牲神経膠腫に対する標準的な治療である.しかしその効果は限定的であり,これまでに大きな治療成績の向上は得られていない.最近,悪性神経膠腫に対する維持化学療法の導入とともに,その生存期間にある程度の改善は認められるようになってきた8).しかし維持化学療法の方法や施行期間,中止時期などに対しての目安はないのが現状である.
 タリウム201は様々な腫瘍に対する放射性トレーサーとして知られており,AncriらやKaplanらは集積率が腫瘍の病理診断と相関することを報告している1,2).Mountsらはタリウム201 SPECT(single photon emission computed tomography)が星細胞腫の術後残存腫瘍の評価に有用であることを報告しており,またSchwartsらは腫瘍再発と放射線壊死との鑑別に有用であることを報告している3,6)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?