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症例
排便時,突然の完全対麻痺で発症した胸椎椎間板ヘルニアの1症例
著者: 矢野俊介1 飛騨一利1 関俊隆1 岩﨑喜信1 秋野実2 齋藤久壽2
所属機関: 1北海道大学医学部脳神経外科 2札幌麻生脳神経外科病院
ページ範囲:P.1297 - P.1301
文献購入ページに移動胸椎椎間板ヘルニアは頸椎,腰椎の椎間板ヘルニアと比べると発症頻度は低い.頸椎,腰椎と同様に,徐々に症状が進行することが多いが,稀に突然発症を来すことがある.椎間板ヘルニアによる脊髄症状の発症機序については,一般的には突出した椎間板ヘルニアによる機械的圧迫が関与していると考えられているが,循環障害の関与も示唆されている3-5,11-13).われわれは発症機序として循環障害の関与が疑われた非外傷性胸椎椎間板ヘルニアの1症例を経験したので,その症状発症の機序を中心に考察を加え報告する.
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