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連載 定位脳手術入門・(1)【新連載】
定位脳手術概要
著者: 板倉徹1 田中賢1 西林宏起1 小倉光博1
所属機関: 1和歌山県立医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.1344 - P.1352
文献購入ページに移動定位脳手術は脳の特定部位に正確に到達する方法として古くから行われてきた.この手法は当初,動物実験に用いられていたが,その後,ヒト神経疾患に応用されるようになった.対象となった神経疾患はパーキンソン病や各種不随意運動であるが,その後,高血圧性脳出血や脳腫瘍にもその手技は応用され,脳神経外科医にとって必須の手術手技となっている.このうちパーキンソン病や不随意運動に対する手術は,機能的定位脳手術(functional stereotaxy)と呼ばれ,高度な手技が要求されてきた.この機能的定位脳手術は定位的脳破壊手術や脳深部慢性電気刺激のための手技として発展したが,今後,細胞移植や神経栄養因子の局所投与の手段としても重要なものになるであろう.
本連載ではこれから定位脳手術を開始しようとする若手脳神経外科医にとってその入門となるよう,また,既に定位脳手術を始めておられる方にはその手技の確認と知識の整理に役立てていただけるよう企画したものである.正しい知識と正確な手技の習得こそが本分野の発展には欠かせないものである.
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