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解剖を中心とした脳神経手術手技
内側部側頭葉てんかんに対するガンマナイフ最新治療
著者: 林基弘123 堀智勝1
所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科 2東京女子医科大学大学院先端生命医科学研究所 3Service de Neurochirurgie Fonctionnelle et Stéréotaxique, C.H.U.
ページ範囲:P.141 - P.155
文献購入ページに移動1.Gamma knifeとその現況
新世紀における外科手術は,確実に低侵襲治療(minimally invasive treatment)の方向へと向かっている.より“'安全”でより“正確”な治療が強く求められている現在,より微細な機能局在を扱う脳神経外科領域において,とりわけその必要性が迫られている.
Gamma knife surgery(GKS)は,正式にはstereotactic gamma radiosurgery(定位的放射線手術)という.γ線を用いて周囲正常脳組織を傷つけることなく脳内小病変を治療・コントロールできる,きわめて低侵襲な治療法として広く知られるようになった.Leksell stereotactic frameを用いて頭部を固定することで,現システム(ModelB)における照射部位への機械的精度は0.5mm以下となっている6).つまり,精度としても非常に高い治療であることが実証されている.
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