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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科31巻2号

2003年02月発行

文献概要

症例

自然血栓化した後大脳動脈末梢部紡錘状動脈瘤の1例

著者: 近藤聡彦1 安原隆雄1 杉生憲志1 大本堯史1

所属機関: 1岡山大学大学院医歯学総合研究科脳神経外科

ページ範囲:P.189 - P.193

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Ⅰ.はじめに
 後大脳動脈(PCA)動脈瘤は全脳動脈瘤中0.26〜1.0%と非常に発生が少なく,中でも遠位部PCA動脈瘤はPCA動脈瘤全体の13%と極めて稀である3,11,15).また脳血管撮影において造影されていた脳動脈瘤が全く造影されなくなったという報告は散見されるが,親動脈も含んだ完全な閉塞例はこれまでに数例しか報告されていない7,9,13)
 今回われわれは,後大脳動脈の末梢枝である頭頂後頭動脈の紡錘状動脈瘤が3カ月の経過で親動脈とともに完全閉塞していた1例を経験した.この部位におけるこのような報告は今までにない.脳動脈瘤の増大機序および血栓化の機序について若干の文献的考察を加え,われわれの経験した症例を報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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