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読者からの手紙
身体障害者福祉法における意見書作成についての問題点
著者: 坂口新1
所属機関: 1新世紀脳神経外科
ページ範囲:P.471 - P.472
文献購入ページに移動脳卒中の患者さんは手足の運動マヒ以外にも,失語・失認などの高次機能障害や視野障害・感覚障害・嚥下障害・平衡障害などを合併することが多い.これらの合併症状は,肢体不自由で意見書を記入する場合は単に参考となる合併症状として小さな空欄に記入するだけである.脳卒中による片麻痺は随意運動障害であり,他動的関節可動域などほとんど意味がないのに関節可動域に大きなスペースがさかれているのも,脳神経外科医としては違和感を感ずる.肢体不自由が運動器疾患と位置づけられているため,意見書の審査も整形外科医が中心となるので,脳の合併症状の評価が軽視されがちである.
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