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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科31巻6号

2003年06月発行

文献概要

研究

慢性硬膜下血腫における血腫性状分類と血腫凝固能・血腫血球成分との相関

著者: 中口博1 寺岡暉1 鈴木康隆1 安達忍1

所属機関: 1寺岡記念病院脳神経外科

ページ範囲:P.639 - P.646

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Ⅰ.はじめに
 われわれは慢性硬膜下血腫の自然歴の検討と術後経過の分析により慢性硬膜下血腫性状をCT像で均質型,層形成型,鏡面形成型,隔壁形成型の4型に分類し,再発率は鏡面形成型で高く,隔壁形成型で低いことを報告してきた2).また血腫の頭蓋内進展のCT分類も新たに提唱し,円蓋部型が再発率が低く,頭蓋底型が高いこと2),また血腫腔ドレーンを前頭部に留置したものは前頭部以外に留置したものと比べ術後再発率が低いことを証明した1).さらに慢性硬膜下血腫の造影後CT像の検討により,血腫内膜は均質期は造影されず,層形成期以降はほとんどが造影され,中等度から重度の内膜の造影効果は,血腫年齢の進行と共に上昇し,内膜の栄養血管の発達を反映していると考えられることも報告した3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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