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症例
髄液検査で診断できなかった亜急性期くも膜下出血の1例—緊急MRIの有用性
著者: 尾上亮12 井川房夫1 大林直彦1 今田裕尊1 日高敏和1 鮄川哲二1
所属機関: 1島根県立中央病院脳神経外科 2マツダ病院脳神経外科
ページ範囲:P.663 - P.668
文献購入ページに移動くも膜下出血subarachnoid hemorrhage(以下SAH)診断のガイドラインによると,CTおよび髄液検査ともに陰性であればSAHは否定される.
今回われわれは,CTおよび髄液検査とも陰性であった症例に対し,緊急fluid attenuated inver-sion recovery image(以下FLAIR)を施行しSAHと診断することができ,さらにmagnetic reso-nance angiography(以下MRA),拡散強調画像diffusion weighted image(以下DWI)と灌流強調画像perfusion weighted image(以下PWI)が脳血管攣縮と脳虚血の評価にも有用であった亜急性期SAHの1例を経験したため,若干の文献的考察を加え報告する.
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