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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科31巻7号

2003年07月発行

文献概要

研究

Diffuse astrocytomaの治療成績とその予後因子

著者: 渡辺学郎1 小峰千明1 横山貴一1 吉野篤緒1 片山容一1

所属機関: 1日本大学医学部脳神経外科

ページ範囲:P.767 - P.773

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Ⅰ.はじめに
 Fibrillary,protoplasmic,およびgemistocytic as-trocytomaから成るdiffuse astrocytoma(WHO分類grade Ⅱ12))の死亡原因はhigh-grade astrocytomaによる腫瘍死であることから21),その治療目標は悪性転化の予知と予防にあるといえる.しかし,その臨床的および生物学的性状は個々の症例により大きく異なるために悪性転化を確実に予測することは困難であり,治療方針に関しても統一された見解が得られていないのが現状である.最近のAmerican Association of Neurological Surgeonsのガイドライン6)によれば,積極的治療を開始する前に組織診断を確立することが唯一のスタンダードであるとされている.
 Evidencc based medicineに基づく治療法の確立が望まれるものの,diffuse astrocytomaではclassⅠ(randomized controlled trial)またはclass Ⅱ(well-designed case-controlまたはcohort study)の評価は行われにくい状況にある11).今後もclassⅢ(retrospective study)evidenceを積み重ねていくことが治療方針を確立するうえで重要な意義を持つものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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