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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科31巻7号

2003年07月発行

文献概要

症例

前方経腹膜法にて摘出した後腹膜腔仙骨巨大神経鞘腫の2症例

著者: 矢野俊介13 飛騨一利1 関俊隆1 安田恵多良1 大西浩介1 奥芝俊一2 岩﨑喜信1

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科脳科学専攻神経病態学講座脳神経外科学 2北海道大学大学院癌医学専攻腫瘍外科学分野 3北海道大学医学部脳神経外科

ページ範囲:P.795 - P.800

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Ⅰ.はじめに
 後腹膜腔神経鞘腫は比較的稀な疾患で,神経鞘腫の約3%が後腹膜腔に発生するといわれている5).後腹膜腔周囲の構造物は比較的可動性に富み圧迫症状が出現しにくく,その希有さも影響して後腹膜腔神経鞘腫は早期に発見することは困難であり,巨大腫瘍として発見されることが多い.
 後腹膜腫瘍への手術方法としては大きく分けて前方と後方からの到達法がある.腫瘍が主に後腹膜腔に進展しているか脊柱管内に進展しているかによって到達法を決めるべきである.特に神経鞘腫は易出血性であることが多く,後腹膜腔に大きく進展する腫瘍の場合は出血のcontrolが容易である点からも,前方からの到達法を選択すべきと思われる,今回われわれは,前方到達法にて摘出術を行った後腹膜腔仙骨前面の巨大神経鞘腫の2例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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