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文献概要
症例
孤発性脳転移を来した甲状腺髄様癌の1例
著者: 三上毅12 丹羽潤1 久保田司1 千葉昌彦1
所属機関: 1市立函館病院脳神経外科 2札幌医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.905 - P.909
文献購入ページに移動甲状腺髄様癌は全甲状腺癌の約1〜2%で,欧米よりも頻度が低い18).散発性に発生する場合と多発性内分泌腺腫症(MEN type 2)のように家族性に発生する場合があり,わが国では約2/3が散発性である18).約2/3は甲状腺内に限局し,頸部リンパ節転移はしばしばみられるが遠隔転移は少ない11).一度広がると縦隔へ浸潤していく傾向はあるものの,頭蓋内への遠隔転移は非常に稀である4,19).文献的には甲状腺髄様癌の脳転移は8例報告されているにすぎず,臨床経過に関しての詳細は不明な点も多い.今回われわれは孤発性に脳転移を来した甲状腺髄様癌を治療する機会を得たため,若干の文献的考察を加え報告する.
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