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症例
術前のボツリヌス毒素注射と後方拡大術が有効であった,脳性麻痺による二次性痙性斜頸に起因する頸椎症の1例
著者: 岩室宏一1 高橋宏1 井出勝久1 中内淳1 谷口真1
所属機関: 1東京都立神経病院脳神経外科
ページ範囲:P.1015 - P.1020
文献購入ページに移動アテトーゼ型脳性麻痺では頸部ジストニアによる二次性痙性斜頸が起こり,比較的若年時から頸部椎間板変性と変形性頸椎症を高率に合併する2).その外科的治療では,①頸部安静保持が困難である点と,②術後の再発率が高い点が大きな問題である4,8).Racetteらはこうした症例に対する術前のボツリヌス毒素注射の有効性を報告しており4),今回われわれも,ボツリヌス毒素製剤により痙性斜頸を改善したうえで,頸椎症に対して脊柱管後方拡大術を施行して良好な結果を得たので報告する.
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