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症例
脊柱管内に進展した胸椎海綿状血管腫の1例
著者: 空閑太亮1 庄野禎久1 宮園正之1 佐々木富男1
所属機関: 1九州大学大学院医学研究院脳神経外科
ページ範囲:P.43 - P.47
文献購入ページに移動Vertebral hemangioma(VH)は良性の血管性腫瘍であり,椎体内の様々な部位に発生する3).そのほとんどは症状のない,いわゆる無症候性血管腫(asymptomatic VH)であり,特に治療を必要としない.しかし,稀に増大し,脊髄や神経根を圧迫して背部痛やradiculopathy,myelopathyを呈するもの(compressive VH)があり,積極的な治療を必要とすることがある6,7).今回われわれは,椎体から脊柱管内に進展し脊髄圧迫症状を呈した,いわゆるcompressive VHを経験した.海外の文献においてはcompressive VHについていくつかの報告がみられるが,本邦においてはほとんど報告されていない.そこでわれわれの経験したcompressive VHの1症例を報告し,その臨床症状,検査所見,治療について考察する.
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