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症例
脊髄癒着性くも膜炎に対するGore-Tex(R)sheetを使用したくも膜下腔再形成術および硬膜形成術
著者: 関俊隆1 飛騨一利1 矢野俊介1 岩崎喜信1
所属機関: 1北海道大学大学院医学専攻科神経病態学講座脳神経外科
ページ範囲:P.1247 - P.1251
文献購入ページに移動脊髄癒着性くも膜炎は炎症や外傷などによって脊髄や神経根やくも膜に慢性炎症性変化が起き,さらに髄液の灌流障害や脊髄の循環障害を来し,脊髄の萎縮やくも膜嚢胞あるいは脊髄空洞症を呈する病態である4,5,11,14).発症した時点で既に神経症状が進行している症例が多いこと,脊髄炎を合併していること,手術療法を行っても再癒着が多いことなどから脊髄疾患の中でも極めて治療困難な疾患の1つと考えられる.今回われわれは,脊髄癒着性くも膜炎症例に対してGore-Tex(R)sheetによる硬膜形成術およびくも膜下腔再形成術を行い良好な成績を得ているので報告する.
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