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症例
三心房心を伴った多発性脳梗塞の1例
著者: 西本英明1 別府高明1 小守林靖一1 紺野広1 冨塚信彦1 小笠原邦昭1 小川彰1 菊地研2 及川浩平2
所属機関: 1岩手医科大学脳神経外科 2岩手医科大学循環器内科
ページ範囲:P.257 - P.260
文献購入ページに移動三心房心は結合織や筋組織よりなる先天性の隔壁によって左心房が2分される,全先天性心疾患のわずか0.1%を占める稀な先天性疾患である.三心房心は軽症の場合,無症候性あるいは僧帽弁狭窄症類似の症状を呈し,時に塞栓症を発症することがある1-3,6).
われわれは,頭蓋骨形成術中に多発性脳梗塞を発症し,術後に経食道心エコーによって無症候性の三心房心を発見した非常に稀な症例を経験した.本例の三心房心と多発性脳梗塞の因果関係を検討し,三心房心について文献的に考察する.
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