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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科32巻3号

2004年03月発行

文献概要

読者からの手紙

「Radiosurgery直後に腫瘍出血を生じた転移性脳腫瘍の1例」に対して

著者: 山本昌昭12

所属機関: 1勝田病院水戸ガンマハウス脳神経外科 2東京女子医科大学第二病院脳神経外科

ページ範囲:P.304 - P.304

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 本稿における治療後の出血は,“こういうこともありうる”ということでさしたる問題はないと思われます.しかし本症例では治療適応と,選択された線量に重大な問題があると思われます.

 治療適応に関しては,如何に手術の同意が得られなかったとしても,腫瘍体積が50ccを越えるような腫瘍に対して,radiosurgeryが治療手段として選択されたことは大きな問題と思われます.また,50ccというtarget volumeに対して,選択された辺縁線量20Gyというのは,放射線生物学の標準からは著しく逸脱したものといわざるをえません.このような大きな腫瘍にはやはり手術が最良の手段であり,radiosurgeryは推奨されるべきものではありません.しかし,もし,radiosurgeryを行うとしましても,辺縁線量を10~12Gy,またはそれ以下にすべきでした.もし,治療効果を高めようとすれば,局所か全脳に通常の分割照射を追加すべきだったでしょう.もしくは,小生は個人的にはあまり賛成ではありませんが,stereotactic radiotherapy(SRT)という選択肢もあったはずです.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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