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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科32巻5号

2004年05月発行

文献概要

研究

軽症頭部外傷患者の初療指針に関する検討

著者: 塩見直人1 越後整2

所属機関: 1久留米大学医学部脳神経外科 2済生会滋賀県病院脳神経外科

ページ範囲:P.465 - P.470

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 Ⅰ.はじめに

脳神経外科の日常診療においては,比較的軽症の頭部外傷患者の診察に時間を費やすことが多い.現在では多くの施設にcomputed tomography(CT)が普及し,単純撮影と同様に容易かつ迅速に施行できるようになったため,頭部外傷患者にはルーチンにCTを施行する施設もある.しかしながら,受診時に意識が清明で神経学的異常所見が全くみられない場合には画像検査を行わないこともあり,CTの施行基準については議論が多い5,11,15,16).この背景として,本邦における軽症頭部外傷患者の初療指針に関する報告が少ないことが挙げられる.今回,受診時の意識レベルがGlasgow Coma Scale(GCS)score15の症例について主訴と画像所見をretrospectiveに調査することにより,軽症頭部外傷患者の初療に関して重要と考えられるいくつかの知見を得たので,文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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