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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科32巻5号

2004年05月発行

文献概要

症例

両下肢の慢性発作性疼痛を来した成人型Tethered Cord Syndromeの1例

著者: 原嶋志保1 平孝臣1 堀智勝1

所属機関: 1東京女子医科大学附属脳神経センター脳神経外科

ページ範囲:P.481 - P.485

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 Ⅰ.はじめに

Tethered cord syndrome(TCS)は,脊髄が,なんらかの原因で尾側に牽引・固定され,脊柱管内において長軸方向に係留されることによって,様々な臨床症状を引き起こす症候群である.実際には,tight filum terminale,spinal dysraphysm,lipoma,dyastematomyelia,myelomeningoceleなどが原因となる.一般的な臨床症状としては下肢筋力低下や感覚障害,膀胱直腸障害などが認められる.今回,成人期に激しい下肢の疼痛発作で発症し,数カ所の病院で診察や検査を受けたものの長期間にわたって診断がつかず,画像上でも明らかな異常所見のない症例を経験した.最終的にTCSと診断し,外科的治療が奏効したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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