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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科32巻6号

2004年06月発行

文献概要

総説

脳神経外科における産学官連携

著者: 本望修1 宝金清博1

所属機関: 1札幌医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.571 - P.577

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 Ⅰ.はじめに

1.産学官連携の必要性

産学官連携,大学独法化,知的財産,特許,大学発バイオベンチャー,等々,10年程前には耳にしたこともない用語が最近では日常的に使われるようになってきた.グローバル化の波にわれわれ医学界も巻き込まれていることには間違いないが,診療と医学研究に専念していた時代には想像すらできなかったことである.しかし,こうした産学官連携や知的財産などの拡がりの速度に私たち医師が必ずしもうまくキャッチアップできないでいることも事実である.そのため,過剰な期待や誤解も生まれている.本論では,札幌医科大学脳神経外科における経験をもとに,産学官連携に関する現状と知識を整理し,脳神経外科領域における研究の方向性を考えてみたい.

 そもそも,20年前は,日本経済に対する評価は,“Japan as No.1”あるいは,「日本の一人勝ち」と言われていたはずだった.ウルグアイ・ラウンド(1987年~)で,EUから日本の一人勝ちを念頭に置いた“Balance of Benefit”が提案されたのも,日本の圧倒的な国際競争力が背景にあったからである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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