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研究
MRAで検出されなかった未破裂脳動脈瘤
著者: 片野広之13 唐沢洲夫1 杉山尚武1 山下伸子1 佐々木繁2 神谷健1 山田和雄3
所属機関: 1名古屋市立東市民病院脳神経外科 2名古屋市立東市民病院放射線科 3名古屋市立大学大学院医学研究科神経機能回復学(脳神経外科)
ページ範囲:P.587 - P.594
文献購入ページに移動MRI,MRAの著しい進歩により,外来における新規患者や他疾患で経過観察中の患者に対するスクリーニングのMRAや脳ドックなどで,脳動脈瘤が未破裂のうちに発見,治療されることが多くなった10).未破裂動脈瘤に関しては,現在,わが国における自然歴(破裂率)と治療の実態調査から治療方針を探る日本未破裂脳動脈瘤悉皆調査(UCAS Japan)が進行中であり14),関心も高まっている.しかし,MRAによる脳動脈瘤の検出に関しては,依然としていわゆるfalse-positive,false-negativeの症例が少なくなく,現状では通常これらのスクリーニングMRAで疑われた病変は,3D-CTAや脳血管撮影(DSA)を施行して確認することが多い.今回われわれは,外来スクリーニングのMRAで動脈瘤が疑われた症例を検討し,特にDSAによって新たに確認され,MRAでは検出されなかった動脈瘤の特徴について調べた.
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