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総説
脳神経外科医療の問題点
著者: 鮫島寛次1
所属機関: 1東邦大学医学部附属大橋病院脳神経外科
ページ範囲:P.691 - P.696
文献購入ページに移動 Ⅰ.はじめに
脳神経外科分野の発展には目を見張るものがある.医療の質の向上を考えるとき,医療技術,新しい手術法・テクノロジーを追求することは当然である.しかし,どんなに医療が発展しても脳の疾病では後遺症がつきまとう.一方,体に直接メスをくわえる外科の分野では今後ますます医療紛争が多くなることが予想される.この2点は極めて身近な問題にもかかわらず,残念ながら学会などで議論されることは少ない.後遺障害に悩む患者さんに接する機会の多い脳神経外科医は,それらの人々を救済する社会的背景を知っておく必要がある.私的経験をもとにアプローチしてみたい.
脳神経外科分野の発展には目を見張るものがある.医療の質の向上を考えるとき,医療技術,新しい手術法・テクノロジーを追求することは当然である.しかし,どんなに医療が発展しても脳の疾病では後遺症がつきまとう.一方,体に直接メスをくわえる外科の分野では今後ますます医療紛争が多くなることが予想される.この2点は極めて身近な問題にもかかわらず,残念ながら学会などで議論されることは少ない.後遺障害に悩む患者さんに接する機会の多い脳神経外科医は,それらの人々を救済する社会的背景を知っておく必要がある.私的経験をもとにアプローチしてみたい.
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