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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科32巻7号

2004年07月発行

文献概要

研究

脳血管内治療におけるマイクロカテーテルの特性と使用上の留意点―shapingに伴う諸問題について

著者: 石原正一郎1 神山信也1 大谷直樹1 島克司1

所属機関: 1防衛医科大学校脳神経外科

ページ範囲:P.707 - P.715

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 Ⅰ.はじめに

 近年の脳血管内治療の発達により世界の多くの施設でその治療が行われるようになってきている.特に本邦でも1997年に脳動脈瘤塞栓術に用いるGuglielmi detachable coil(GDC)が認可され,より多くの動脈瘤がこの血管内治療で加療されるようになった.破裂脳動脈瘤に関しては,従来の開頭術と比べ脳血管内治療のほうが1年後の患者の予後が良好であるといった海外でのデータも発表されるようになった.日本では多くの優秀な脳血管外科医により顕微鏡下での開頭クリッピング術で良好な成績が既に出ており,脳血管内治療医はその成績を超える治療結果を求められる立場にある.さらに今後は,治療内容の質(Quality)が問われる時代が目の前に来ていると思われる.

 脳血管内治療において使用される器材,機器の発達はめざましく,治療器具の進歩とともに治療内容,術式なども変遷している.これら治療器具に関する十分な知識と経験を持つことが,当然各血管内治療医に求められているが,その数,種類の多様さより容易とは言えない.今回その中でも治療上重要な道具としてマイクロカテーテルに注目し,特に脳動脈瘤塞栓術に用いられる各種マイクロカテーテルにつき,先端の形状付けにかかわる諸問題を臨床面からの疑問点をもとに検討を行ったので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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