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症例
有痛性痙攣性チック(Painful Tic Convulsif)の1例―発生機序の文献的考察
著者: 松重俊憲1 井川房夫1 大林直彦1 今田裕尊1 尾上亮1 鮄川哲二1
所属機関: 1島根県立中央病院脳神経外科
ページ範囲:P.741 - P.745
文献購入ページに移動片側顔面痙攣と同側の三叉神経痛が合併する病態は,有痛性痙攣性チック(painful tic convulsif:PTC)と呼ばれ,比較的稀と考えられている.われわれが渉猟し得た限りでは,これまで70の症例が報告されている1-12,14-17,19-30)が,一般的な神経血管圧迫症候群と同様に,PTCにおいてもいまだ発症機序や病態については十分な解明がなされていない.今回,高度の椎骨脳底動脈の蛇行を呈するtortuous vertebrobasilar system(TVBS)に伴い,複数の独立した責任血管によりPTCを呈した症例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.
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