icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科32巻7号

2004年07月発行

文献概要

症例

緊急手術を施行した上矢状静脈洞閉塞を伴う開放性頭蓋骨骨折の1例

著者: 田中秀一1 田中英夫1 小畑仁司1

所属機関: 1大阪府三島救命救急センター

ページ範囲:P.753 - P.758

文献購入ページに移動
 Ⅰ.はじめに

 頭蓋骨陥没骨折により稀ではあるが静脈洞の損傷・閉塞を来すことがある.静脈洞から大量出血を来す可能性があることから,その治療は状態が許す限り保存的治療が選択される15,17,18).しかし,大量出血が続いている場合,あるいは静脈洞閉塞による頭蓋内圧亢進や重篤な神経症状を呈している場合は緊急手術を要する.今回,われわれは開放性の頭蓋骨陥没骨折によりsuperior sagittal sinus(SSS)の圧迫閉塞を来し意識障害を呈した症例に対し緊急手術を施行し,良好な結果を得た.SSS閉塞を伴う陥没骨折について,若干の文献的考察を加えて報告するとともに,治療上の問題点につき検討を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?