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症例
FDG-PETにて治療効果の評価を行った中枢神経系悪性リンパ腫の3例
著者: 政田哲也1 松本義人1 河井信行1 田宮隆1 長尾省吾1
所属機関: 1香川大学医学部脳神経外科
ページ範囲:P.859 - P.864
文献購入ページに移動中枢神経系悪性リンパ腫に対しmethotrexateの大量療法とCHOP(cyclophosphamide, adriamycin, vincristine, predonine)療法を組み合わせたM-CHOP療法が行われるようになり効果をあげている3).治療の評価としては,一般に造影MRIが用いられるが,脳血液関門の障害および血管床をみているもので,腫瘍自体を評価しているわけではない.
[18F] FDG(fluorodeoxyglucose)を用いたPET(positron emission tomography)検査は,糖代謝を評価することが可能であり,腫瘍の悪性度および治療効果の判定に有用であると報告されている5).悪性リンパ腫に対する治療効果の判定にFDG-PETの有用性が報告されているが5),造影MRIの所見との違いについて検討された報告はない.
今回われわれは,悪性リンパ腫の3例に対しM-CHOP療法および放射線治療を施行し,その治療効果の判定にFDG-PETを用い,造影MRIの所見と比較検討したので文献的考察を加えて報告する.
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