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連載 頭蓋骨腫瘍の臨床と病理(6)
動脈瘤様骨囊胞,線維性異形成,好酸球肉芽腫
著者: 河本圭司1 大内雅文1 久徳茂雄2 辻裕之3 山下敏夫3 中嶋安彬4
所属機関: 1関西医科大学脳神経外科 2関西医科大学形成外科 3関西医科大学耳鼻咽喉科 4京都大学医学部附属病院病理部
ページ範囲:P.985 - P.993
文献購入ページに移動1.定 義
血液を入れた大小の腔が結合組織性の隔壁によって互いに隔てられ,囊胞状を呈するが11) ,囊胞の有無は本質的ではなく基本的には骨内の反応性・修復性変化であるとみる立場もあり,事実,実質性病変が優位となるいわゆるsolid variant of aneurysmal bone cystも報告されているので,主として顎骨にみられる巨細胞修復肉芽腫giant cell reparative granulomaも本症の関連病変とみなし,全体として“巨細胞反応giant cell reaction”と呼び,骨内の修復性変化としてまとめようとする考え方もある.
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