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医学教育雑感
著者: 久保田紀彦1
所属機関: 1福井大学医学部脳脊髄神経外科
ページ範囲:P.747 - P.748
文献購入ページに移動国家試験の出題範囲から臨床医学教育全般を見渡せば,脳神経外科に関連する神経・筋疾患,循環器疾患,救急疾患,内分泌疾患などはほぼ10%位である.この現実から,国家試験合格のためには,医学生には脳神経外科を相当必死に習得してもらわなければならない.当然,教官側にも効率の良い教育方法の努力が強いられる.最近はコア・カリキュラムの編成,Tutorial Systemの導入などで医学教育をより充実させようとする改革が進んでいる.また,試験制度にも多くの工夫が導入され,CBT(Computer Based Test),OSCE(Objective Structured Clinical Examination=客観的臨床能力試験)が行われている.CBTは平成18年度より全国一斉テストとなり,BST(Bed Side Teaching)のための臨床基礎知識習得の目安となる.臨床各科は,このテストの出題基準と傾向で全国的なカリキュラム内容の標準化と充実が図れるだろう.また,OSCEの内容を充実させ,採点を厳格にすればBST実技入門の判定基準となる.
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