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報告記
第13回世界脳神経外科学会参会記(2005年6月19日~24日)
著者: 新井一1
所属機関: 1順天堂大学脳神経外科
ページ範囲:P.930 - P.931
文献購入ページに移動学会のRegistration deskがうまく機能せず,参会者用のName Tagやプログラムを受け取るために4~5時間行列をつくらなければならないという強烈な歓迎を受けました(図2).行列が夜の10時過ぎまで続くといったこともありましたが,この状況は学会前日から2日目まで変化することなく,異なった文化の国に来たということをまざまざと実感させられました.一部のセッションが演者欠席のため中止になったというような話しも聞きましたし,Registration Deskの大混乱を含め学会運営に若干の問題ありという印象をもちました.会長のDr. Khamlichiは,会長講演のなかでモロッコを中心に発達途上国における脳神経外科の現状と問題点を述べました(図3).モロッコの人口は約2,900万人で脳神経外科医は150人,カサブランカ,ラバト,マラケシュなどの大都市ではMRIなども整備されているが決して十分といえる状況でないことを知ることができました.日本脳神経外科学会も大きく貢献していますが,World Federation of Neurosurgical Societies(WFNS)が中心となって行っている発展途上国への援助を継続して行っていくことの必要性を改めて感じました.
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