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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科34巻10号

2006年10月発行

文献概要

IT自由自在

脊椎,脊髄診療におけるScion image(NIH image)の使用―頸椎前方固定術前後の沈み込み,alignment計測を中心に―

著者: 柚木正敏1 平下浩司1 合田雄二1 吉野公博1 藤本俊一郎1

所属機関: 1香川労災病院脳神経外科

ページ範囲:P.1058 - P.1062

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はじめに

 脊髄,脊椎領域の診療では,画像上で様々な距離,角度の計測を要することが多い.例えば脊柱管狭窄症の診断での脊柱管前後径,環軸椎脱臼の診断での環椎歯突起間距離,前彎,後彎角などである.従来行われているように,フィルム上で直接それらを測定することも,その後の診療の大まかな目安にするといった意味では意義あることと考える.しかし,これらの値の1mm,1度といった微細な変化を経時的に測定していくとなると,より正確な方法が必要となってくる.そこでわれわれはここ数年,当科で行っている頸椎前方固定術後の椎体沈み込み,alignmentの変化を可能な限り厳重にfollow upし,その結果を患者に還元することとしている.その際,画像をコンピュータにいったん読み込み,Scion imageを用いてコンピュータ上で測定することで,直接フィルムから計測するよりも信頼性のあるデータを得ることができるようになった.Scion imageはインターネット上で無料で提供される簡単な画像解析ソフトで,researchの分野で頻用されている(http://www.scioncorp.com/).Windows専用であり,Mac版はNIH imageとソフト名は違うがScion imageとまったく同じ機能を有し,やはりインターネット上で無料提供されている(http://rsb.info.nih.gov/nih-image/).今回は,このScion image使用の実際につき報告する.

参考文献

1)柚木正敏,中川 実,寺井義徳,吉野公博,藤本俊一郎:チタン製interbody fusion cageを用いた頸椎前方固定術の長期成績.香川労災病院雑誌10:23-26,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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