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連載 脳神経外科医療のtranslational research(4)
医療情報ネットワーク(急性期医療,回復期医療,維持期医療)
著者: 水野正明1 吉田純2
所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科遺伝子治療学分野 2名古屋大学大学院医学系研究科脳神経外科学分野
ページ範囲:P.185 - P.191
文献購入ページに移動医療とは,万人の生活を支える最も重要な社会基盤である.したがって,その質の向上は万人が求める恒久的な願いである.一方,その医療を支えるシステムは,世界に様々な人種や宗教があるごとく,それぞれの国で大きく異なっている.例えば,米国は,医療においても自由競争主義の原則を重視し,医療制度を構築してきた.英国は,国営保険制度を基盤に独自の医療制度を確立してきた.ドイツは,医療保険(疾病保険)への強制的加入を機軸に医療制度を築いてきた.一方,わが国では,1961年にスタートした国民皆保険や出来高払いの診療報酬制度,自由開業性等に特徴づけられた医療を,国が主導で展開してきた.しかしながら,よく考えると疾病に地域性があるように,医療提供体制にも地域性があってしかるべきである.今求められている医療情報ネットワークとは,こういった特徴を生かしたものでなければならない.
そこで,本稿では,脳神経外科疾患,特に脳卒中を対象にした医療情報ネットワークのあり方を解説し,これから克服しなければならない課題を考えてみた.
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