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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科35巻3号

2007年03月発行

文献概要

海外留学記

アリゾナ州フェニックス留学記―米国留学で見えたこと

著者: 中田光俊1

所属機関: 1金沢大学大学院医学系研究科脳医科学専攻脳病態医学講座脳機能制御学(脳神経外科学)

ページ範囲:P.301 - P.305

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はじめに

 2002年10月より米国アリゾナ州フェニックスで留学生活を送っています.前半の2年間はAmerican Brain Tumor Associationの奨励研究員として,後半は日本学術振興会の海外特別研究員として悪性脳腫瘍浸潤の分子メカニズムに関する研究を行うとともに米国脳神経外科の臨床を見学しています.

 アリゾナ州はカリフォルニア州の東に位置しています(図1).州内にはグランドキャニオンを含め多くの国立公園が点在しており,米国ならではの雄大な自然を堪能することができます.州都フェニックスは,人口では全米5番目の都市ですが他の大都市と異なり,広大な土地に低階層の建物が広がっています.砂漠地帯のフェニックスは,真夏の気温は摂氏45度以上になり乾燥しているため,自然発火による火災が見られるほどです.夏の日差しを経験すると,フェニックスでの皮膚がん発生率が全米で最も高いことが納得できます.しかし10月から5月は暖かく過ごしやすい気候で,避寒地として全米からフライングバードと呼ばれる定年退職者が集ってきます.雪国生まれの私はここで初めて雪のない冬を経験しました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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