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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科36巻11号

2008年11月発行

文献概要

連載 続・英語のツボ

(2)脳科学に基づいた講演の方法―国際学会での発表を成功させるために

著者: 大坪宏1

所属機関: 1

ページ範囲:P.1041 - P.1048

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はじめに

 今回は,2008年5月29日に第50回日本小児神経学会総会で講演した「脳科学に基づいた講演の方法―国際学会での発表を成功させるために」を文章に起こしてみました.この講演は,大会長の東京女子医科大学小児科 大澤真木子教授より,日本人が国際学会に出席して英語で発表する際に,いかに失敗せずに発表ができるかを教えてほしいとの依頼があり行ったものです.ただし,英語での発表を失敗させないためというよりは,もっとポジティブに,“国際学会での発表を成功させるために”というタイトルにしてみました.

 現在は世界共通語が英語となっているため,国際学会での発表,イコール英語での学会発表になるわけです.そこで,母語である日本語ではなく,第二言語である英語での発表をいかに成功させるか,そのポイントを考えてゆきます.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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