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雑誌目次

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科36巻2号

2008年02月発行

雑誌目次

【治験】と「臨床研究」

著者: 森竹浩三

ページ範囲:P.103 - P.104

 過日,臨床研究に関する講演を依頼された際,まず頭に浮かんだのが治療研究の短縮語「治研」であった.改めてこの用語の正確な意味をと,手許の辞典をめくったが見あたらず,ようやく電子辞書の広辞苑で「ちけん【治験】」を見つけた.“治療の効果,また臨床試験により薬物の効果を検定すること”と記されていた.そこで今度は「臨床試験」について院内の当該部署で解説書を拝借し調べてみた.そこには,ヒトを対象とする研究「臨床研究」が土台部分にあり,医薬品に限らず医療機器,その他の医療関係のものを新たに導入する際その安全性や有効性を検証する「臨床試験」がその上に構築され,それを基盤に医薬品などの承認申請のための【治験】が行われるのが本来の姿であること,わが国では医薬品を対象とした【治験】の制度化のみが進み,2005年4月になってようやく医療機器に導入されたこと,などが記されていた.「臨床研究」を適正かつ円滑に実施する専任スタッフがclinical research coordinator(CRC)で,直訳すると「臨床研究コーディネーター」である.わが国ではこれを“治験コーディネーター”と呼んでいることからも,【治験】がわが国特有の名称であることがうなずける.

 前述の講演のテーマが“真に患者側に立つ臨床研究とは?”であった.かつて,たとえ手術など治療法が確立していても,あえて新たな手段や方法を追い求める風潮が存在した.また,患者を人と思わないような,今では口にできない言葉を耳にした.まさに「メスがドス」(森 政弘:「非まじめ」のすすめ.講談社,1984),「薬が毒」である.当時の診断のために行われる主な検査法としては,空気や造影剤の注入による脳室・脳槽造影や頸部脳血管直接穿刺による脳血管撮影があった.いずれも侵襲的でリスクを伴い患者に与える身体的・精神的負担も大きく,しかも得られる所見は間接的なもので診断結果の妥当性の客観的評価は困難であった.この風潮を根底から覆したのが約30年前のCT導入であった.被験者へのリスク,苦痛が皆無に近く,生きた脳の断面が描出できるようになった.CTから派生した新たなデジタル画像が次々と開発され,生体の形態・機能情報が一般人にも分かりやすい形で提供され,医師,看護師,技師,さらには医学生,患者,家族までもがほぼ同じ土俵に立って情報を交換できるようになった.インターネットの普及がそれに拍車をかけ,情報格差が急速に縮小した.かつての医療における権威主義や閉鎖性は薄まり,そのなかで臨床研究も大きく姿を変えている.

総説

頸部頸動脈狭窄症に対する血管内手術

著者: 大田元 ,   竹島秀雄

ページ範囲:P.107 - P.118

Ⅰ.はじめに

 近年,食生活や生活様式の欧米化に伴いわが国でも動脈硬化性頸動脈狭窄症が増加している.高度の頸動脈狭窄症はartery-to-artery embolismやhemodynamic strokeなどを引き起こすため,適切な診断,治療が望まれる.頸動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy;CEA)は,頸動脈狭窄症による脳梗塞の予防目的で行われてきた外科的治療法で,これまでに欧米で行われたNASCET(North American Symptomatic Carotid Endarterectomy Trial)5,7),ECST(Europian Carotid Surgery Trial)39,44,49),VA309(Veterans Affairs Cooperative Studies Trial 309)36),ACAS(Asymptomatic Carotid Atherosclerosis Study)19)などに代表される多施設共同研究の結果からも外科的治療のgold standardとして確立されている.一方で1980年代より,頸動脈狭窄症に対する血管内治療が報告されはじめた10,65).当初はバルーンカテーテルによる経皮的血管形成術(percutaneous transluminal angioplasty;PTA)のみであったが,1990年代に入りステント留置術(carotid artery stenting;CAS)へと発展し,さらにdistal protection devices(DPD)の開発でより安全性が向上したことで急速に普及し,わが国でも本年度中にも保険認可がおりそうな最終段階にきている.本稿では頸動脈狭窄症に対する血管内手術について,その歴史,適応,実際の手技,今後の展望と問題点について述べる.

くも膜下出血後の脳血管攣縮―基礎研究と治療における現在と将来の展望

著者: 西澤茂 ,  

ページ範囲:P.121 - P.133

Ⅰ.はじめに

“When persons in good health are suddenly seized with pains in the head, and straightway are laid down speechless, and breathe with stertor, they die in seven days―”

(Hippocrates 460-370 B.C., Aphorisms on apoplexy) 9)

 これは2,400年前にヒポクラテスが記述したものであるが,おそらくくも膜下出血で倒れた人が1週間後に亡くなった状態を克明に記載している.1週間後に死亡しているということで,おそらく脳血管攣縮で亡くなったものと思われる.

 ヒポクラテスの時代から知られていたくも膜下出血後の脳血管攣縮が重篤であり,患者の生命予後を決定づけることは現在では周知の事実であるが,残念ながらヒポクラテス時代に知られていたこうした状況は,医学がこれまで科学的に進歩した現在でも,脳神経外科医にとってはまだまだ日常臨床上の重大なテーマとして残されている.

 脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血は毎年人口約100,000人あたり10人の頻度で発症し5),ある統計ではその半数は発症後にすぐに死亡してしまうという報告もある27).幸い,発症後生存した患者は病院に搬送され,開頭術によるclippingや血管内治療による脳動脈瘤coilingによって再出血を防ぐ治療を受けることができるが,こうした初期治療にもかかわらず,次に重大な問題として残るのが,脳血管攣縮であり,症候性,無症候性を問わずほぼほとんどの患者にくも膜下出血後4~9日の間に脳血管攣縮が現れ70),この病的脳血管収縮の状態によって少なからず患者は死亡し,あるいは重篤な神経学的脱落症状を負うことになる.従来の報告では,このくも膜下出血後,ある一定の時間をおいて起こってくる脳血管収縮が患者のmortality,morbidityを決定づけるsingle most important causeと考えられていた.この遅発性虚血性神経脱落症候(delayed ischemic neurological deficits;DIND)あるいは症候性脳血管攣縮に対して,これまでさまざまな治療の試みが行われてきた.集中治療室で血圧,脳血流,脳代謝などのさまざまなモニタリング監視下にnimodipine(西欧のみ),nicardipine等を中心としたカルシウム拮抗剤,いわゆるtriple-H therapy(hypertensive,hypervolemic,and hemodilutional therapy)が行われた.またintrarterialに血管拡張物質を注入する,あるいはmechanicalにballon angioplastyを行う,といった治療が行われてきたし13),おそらく現在の日常臨床上でも,脳血管攣縮に対する治療はこうした治療戦略がまだまだstandardになっているものと思われる.これらの治療の試み,その成果が2006年にトルコのイスタンブールで行われた第9回国際脳血管攣縮学会(9th International Conferecne on Cerebral Vasospasm, ICCV)で発表されたが,一定の治療成績をあげている反面,まだまだ解決にはほど遠い,というのがほとんどの発表の骨子であったと思われる.

解剖を中心とした脳神経手術手技

頭蓋底・顔面深部病変に対する共同手術

著者: 青柳傑 ,   岸本誠司 ,   飯田秀夫 ,   玉置正史 ,   角田篤信 ,   大野喜久郎

ページ範囲:P.135 - P.145

Ⅰ.はじめに

 頭蓋底は脳側から見た内頭蓋底と顔面側からみた外頭蓋底の両側面を持つ.内頭蓋底に比較し,外頭蓋底は顔面頭蓋に向けて複雑で入り組んだ形態をしている.この外頭蓋底につづいて顔面頭蓋の前部には鼻副鼻腔,眼窩,上咽頭,口腔などが存在し,後部には側頭下窩,翼口蓋窩,副咽頭間隙などの領域や斜台につづく上位頸椎などが存在する6).頭蓋底内外に跨がる病変に対して,岸本は頭蓋底・顔面深部外科として報告・記載している6).近年,これらに対して,耳鼻咽喉科頭頸部外科(以下頭頸部外科と略す),脳神経外科,形成外科など複数の診療科が協力して手術を行うinterdisciplinary approachの重要性が認識されている.頭頸部外科,ならびに,脳神経外科にとって頭蓋底内外に跨がる病変は境界領域であり,また,形成外科は整容面を考慮した術野の展開だけでなく,手術に伴う頭蓋内と頭蓋外との交通を遮断するために重要な役割を果たす.本稿では,合同手術のうち,側頭骨手術を除く,前頭蓋底,中頭蓋底手術について,脳神経外科の立場からみた手術手技について概説する.

テクニカル・ノート

腰部椎間孔部腫瘍に対する傍脊柱筋アプローチ

著者: 金景成 ,   井須豊彦 ,   菅原淳 ,   遊佐純教

ページ範囲:P.147 - P.152

Ⅰ.はじめに

 腰部椎間孔部腫瘍は,良性である神経鞘腫もしくは神経線維腫であることが多く,全摘出が治癒へ至る近道である.しかし同部へのアプローチは疾患の頻度が少ないため,なかなか慣れないものである.今回筆者らは,Eden Ⅳ型(Table 1)4)の腰部椎間孔部腫瘍に対して傍脊柱筋アプローチを用いることによって良好な結果を得たため,その経験をもとに本手術アプローチにおけるコツや本腫瘍摘出における筆者らの基本手技について述べる2,11,12)

症例

難治性てんかん発作を呈する多発性病変を伴う結節性硬化症の1手術例

著者: 井本浩哉 ,   藤井正美 ,   野村貞弘 ,   田中信宏 ,   梶原浩司 ,   藤澤博亮 ,   加藤祥一 ,   秋村龍夫 ,   鈴木倫保 ,   新井信隆

ページ範囲:P.155 - P.158

Ⅰ.はじめに

 難治性てんかんに対する外科的治療については,その有用性が広く知られている.しかし,外科的治療ではてんかん発作の抑制が困難な症例も存在し,結節性硬化症(tuberous sclerosis complex;TSC)もその1つとして認識されてきた.しかし近年,十分な術前検索ならびに適切な治療法の選択により,外科的治療にてTSCに伴うてんかん発作を抑制できたとの報告がなされるようになっている2,3,5,8-10,12,13).今回われわれも,十分な術前の検討により,結節が複数個存在したにもかかわらずsingle resectionにてseizure freeとなった1症例を経験したので文献的考察を加え報告する.

腰椎discal cystの1例

著者: 鹿毛淳史 ,   鈴木晋介 ,   仁村太郎 ,   宇都宮昭裕 ,   鈴木一郎 ,   西野晶子 ,   鈴木博義 ,   上之原広司

ページ範囲:P.159 - P.163

Ⅰ.はじめに

 腰痛や坐骨神経痛を来す疾患として腰椎椎間板ヘルニアは代表的なもので,その診断は臨床症状や所見およびMRIで比較的容易に確定診断に至ることが可能になった.しかし,脊柱管内に発生する嚢胞性病変など椎間板ヘルニアとの鑑別に難渋するものも多い.腰椎discal cystは1997年に戸山らにより提唱された新しい疾患概念で9),症状は腰椎椎間板ヘルニアに類似するが,臨床経過や画像所見は特徴的である.しかしながらdiscal cystについてはあまり知られていないのが現状である1-9).今回われわれは,腰椎discal cystの1例を経験したので報告する.

上眼静脈直接穿刺に難渋した海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻の2例

著者: 林健太郎 ,   北川直毅 ,   森川実 ,   日宇健 ,   諸藤陽一 ,   陶山一彦 ,   永田泉

ページ範囲:P.165 - P.170

Ⅰ.はじめに

 海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻の経静脈塞栓術は通常,大腿静脈より下錐体静脈洞(inferior petrosal sinus;IPS)を経由して行われるが,IPSが閉塞していたり,海綿静脈洞内でのコンパートメントの交通が悪いために,シャント部に到達できないことがある.そのような時に上眼静脈(superior ophthalmic vein;SOV)に血流が流出するタイプでは,上眼瞼に小切開を加え,SOVを剥離し,穿刺するアプローチがとられる5).今回,われわれはSOVよりのアプローチにおいて,静脈穿刺に難渋した海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻の2例を経験した.症例を提示し,SOVよりのアプローチに関して検討する.

コラム:医事法の扉

第22回 「医師の裁量権」

著者: 福永篤志 ,   河瀬斌

ページ範囲:P.171 - P.171

 医療行為は「業務」の1つですが,同じ「業務」である自動車の運転行為等とは異なり,極めて高度な専門性・技術性を要する「業務」です.したがって,医療行為が原因で患者に損害が発生した場合に,その医療行為が業務として適切であったかどうかの判断には,単純なルール違反の有無ではなく,専門性・技術性の範囲内で許容されるか否かが検討されることになります.すなわち,医師による医療行為が,その専門性・技術性の観点から許容された範囲を逸脱した場合に限り,医師の裁量を逸脱し,その医療行為は違法であると判断されます.つまり,専門性を尊重して,その範囲で裁判所の判断権が制約を受けます.

 患者には必ず個人差があります.その差を見極め,担当患者にとって最適・最善の医療を提供するのが医師の役目ですから,原則として,各患者において臨機応変な治療が要求されます.つまり,医師は,治療の「さじ加減」を任されているのです.これが,まさに「裁量権」です.このように「裁量権」には幅がありますが,その裁量の範囲は明確ではありません.法律上にも規定はありません.この点,最高裁は,治療行為に注意義務違反があったか否かについて「診療当時のいわゆる臨床医学の実践における医療水準」に照らして判断すべき旨を判示していますので(昭和61年5月30日判決),ある治療行為が医師の裁量の範囲内であると評価されるためには,まず上記医療水準に達している必要があると考えられます.

連載 悪性脳腫瘍治療の今とこれから

2.転換期を迎えた脳腫瘍の化学療法

著者: 吉野篤緒 ,   片山容一

ページ範囲:P.173 - P.183

Ⅰ.はじめに

 脳腫瘍のなかで化学療法の適応となるものは,悪性神経膠腫(malignant glioma),悪性リンパ腫,胚細胞性腫瘍が主なものである(Table 1).そのなかでも本稿では,頭蓋内腫瘍のうち約30%を占めるとされる神経膠腫に対する化学療法について,変遷を踏まえて最近の知見を概説する.

 神経膠腫は,組織学的に星細胞系腫瘍(astrocytic tumors),乏突起膠細胞系腫瘍(oligodendroglial tumors),上衣細胞系腫瘍,脈絡叢腫瘍,混合膠腫,組織発生不明腫瘍および胎児性腫瘍などに分類される.ただし,成人大脳半球に発生する神経膠腫は,星細胞系腫瘍と乏突起膠細胞系腫瘍に大別される.そして組織形態を表す指標として,表現は異なるが内容は同じである分化度と異型度が用いられる.分化型(良性)はgradeⅠとⅡ,未分化型(悪性)はgradeⅢとⅣに細分類される.

 神経膠腫には以下のような生物学的特徴があり,これらを十分に理解したうえで治療を考える必要がある.第1に,髄腔内播種はしばしば認められるが,他臓器への転移は稀である.したがって,局所制御が予後を決定する重要な因子となる.第2に,分化型の腫瘍においても浸潤性格が強く,原則として腫瘍の境界が存在しない.Wilson 67)によれば,約4cmの膠芽腫(glioblastoma,WHO gradeⅣ)の場合,腫瘍から3~4cm離れても細胞の100個に1個は腫瘍細胞であり,さらに驚くべきことに6cm以上離れた対側大脳半球でも,1,000個に1個の割合で腫瘍細胞が存在するとされている.第3に,脳には機能局在があり,eloquent areaの摘出は不可能である.また,放射線治療は線量を増やすことで効果は高まるが,放射線による機能障害が問題となる.第4として,血液脳関門が存在し,これを通過する薬剤が限られる.通過を規定する因子として,脂溶性か水溶性であるかの差と分子量が挙げられる.脂溶性のものほど通過しやすいが,通過後の組織内分布は,逆に水溶性のものほど移行しやすい.他方,分子量が小さいものほど通過しやすい.したがって,一般的に使用されている抗癌剤の大部分は効果が期待できない.このような特徴もあり,悪性神経膠腫では最終的に腫瘍死を免れない.脳腫瘍全国集計調査報告14)にも示されているように,悪性神経膠腫のなかでも膠芽腫の5年相対生存率は過去30年間で向上したとは言いがたく,現在でも7.2%と悲惨な状況である.そんななか,乏突起膠細胞系腫瘍における化学療法に大きな転機が起こった.

文献抄録

Long term outcome with post-operative radiation therapy for spinal canal ependymoma

著者: 尾原裕康

ページ範囲:P.185 - P.185

Normal cervical spine range of motion in children 3-12 years old

著者: 尾原裕康

ページ範囲:P.185 - P.185

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編集後記

著者: 吉峰俊樹

ページ範囲:P.192 - P.192

 ポリクリでは学生さんに脳神経外科の印象を聞くことにしている.多く挙がるのは,①手術が丁寧で緻密,②守備範囲が意外に広い,③早くから術者をしているので驚いた(実はマイナーの手術),④診断や手術に色々な最新の機器を使っている,⑤ぴりぴりしているかと思っていたが案外楽しそう,という声である.このうち,②についてはこちらからさらに説明を加えている.「多くの診療科では対象疾患の種類が限られているのに対し,脳神経外科では血管障害,腫瘍,外傷,機能系疾患,奇形など多種多様の分野がある.また,診断や治療には微小解剖や脳循環,画像,薬理,電気生理や分子生物学などあらゆる分野が関わる広大な領域である.」学生にとっては領域の広さと将来選択可能な進路が多いということは魅力のようである.

 本号をみて私自身,改めて脳神経外科領域の広さと深さに驚いた.解剖面では「頭蓋底・顔面の深部外科」という未開拓領域がある.長年の「遅発性脳血管攣縮」の研究によりやっとたどり着いた薬剤でも,実験結果と臨床効果には説明困難な乖離がある.「悪性脳腫瘍の化学療法」は新しい時代に入ったとはいえ,なお治癒までには遠い距離がある.その他,血管内治療やてんかんなど脳神経外科の診療と研究対象は無限に拡大する様相を呈している.

基本情報

Neurological Surgery 脳神経外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1251

印刷版ISSN 0301-2603

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