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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科36巻2号

2008年02月発行

文献概要

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編集後記 フリーアクセス

著者: 吉峰俊樹

所属機関:

ページ範囲:P.192 - P.192

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 ポリクリでは学生さんに脳神経外科の印象を聞くことにしている.多く挙がるのは,①手術が丁寧で緻密,②守備範囲が意外に広い,③早くから術者をしているので驚いた(実はマイナーの手術),④診断や手術に色々な最新の機器を使っている,⑤ぴりぴりしているかと思っていたが案外楽しそう,という声である.このうち,②についてはこちらからさらに説明を加えている.「多くの診療科では対象疾患の種類が限られているのに対し,脳神経外科では血管障害,腫瘍,外傷,機能系疾患,奇形など多種多様の分野がある.また,診断や治療には微小解剖や脳循環,画像,薬理,電気生理や分子生物学などあらゆる分野が関わる広大な領域である.」学生にとっては領域の広さと将来選択可能な進路が多いということは魅力のようである.

 本号をみて私自身,改めて脳神経外科領域の広さと深さに驚いた.解剖面では「頭蓋底・顔面の深部外科」という未開拓領域がある.長年の「遅発性脳血管攣縮」の研究によりやっとたどり着いた薬剤でも,実験結果と臨床効果には説明困難な乖離がある.「悪性脳腫瘍の化学療法」は新しい時代に入ったとはいえ,なお治癒までには遠い距離がある.その他,血管内治療やてんかんなど脳神経外科の診療と研究対象は無限に拡大する様相を呈している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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