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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科37巻1号

2009年01月発行

文献概要

海外留学記

海外研修報告:University of Florida, Department of Neurology, Division of Movement Disorders Center

著者: 森下登史1

所属機関: 1日本大学医学部脳神経外科学系神経外科学分野

ページ範囲:P.91 - P.93

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 米国フロリダ州ゲインズビルにある,フロリダ大学Movement Disorders Center(MDC)にて2008年6月1日より研修を行っております.ゲインズビルはフロリダ州の北西に位置し,フロリダ大学を中心とした小さな町です.住民の大半は大学生で,町の平均年齢は20代後半であるといいます.大学は全米屈指のマンモス校で,毎年全学部で10,000人の入学者がいます.大学のアメリカンフットボールチーム(Gators)が強豪チームとして知られており,チームを応援するためにゲータレード(スポーツ飲料)が開発されたことでも有名です.

 私が現在留学中のMDCは神経内科系の1分野であり,不随意運動を専門としている神経内科医3名と定位脳神経外科手術を専門としている脳神経外科医1名の4名を中心に成り立っています.私が将来の専門分野として希望しているのは不随意運動をはじめとする機能的疾患に対する外科的治療であり,それらを学ぶ上では外科的治療そのものはもちろんのこと,診断学や内科的治療も一通り勉強できたほうがよいだろうという配慮から,脳神経外科ではなく神経内科へ配属されることになりました.私を直接指導してくださっているCo-directorの1人であるDr. Okunは神経内科医でありながら,現在Cleveland Clinicの教授であるDr. Vitekのもとで脳深部刺激療法(deep brain stimulation)を学んだ経歴があり,術中の微小電極記録に精通した人物であります.また,脳神経外科医でCo-directorのDr. Footeは,フランスのグルノーブルで脳深部刺激療法の先駆者であるDr. Benabidのもと定位脳手術を学んできた人物です.また,ここMDCには,神経内科医や脳神経外科医だけではなく,精神科医や理学療法士など多くのスタッフが関わっていることは特記に値すると思います.さらに,医学部入学前の多くの学生たちが,医学部への推薦状を得るためにデータ整理やリサーチに関わる仕事をしています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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