直接脳神経外科とは関連しないのですが,今回はせっかく執筆の機会をいただいたので医学部の教育の現状をすこし報告してみたいと思います.
三重大学に医学・看護学教育センターという組織ができて5年程度になり,医学教育を専門にする教職員が育ちつつある.新カリキュラムの立案・実施・追跡調査,教育評価法の確立,faculty developmentの企画・運営,入学試験選抜方法の検討・追跡調査等々,卒前・卒後の教育を一貫して企画運営していくという,大学にとって将来的にも大切な組織である.センターの活動のうちPBL(problem based learning)─チュートリアル教育について少し紹介したい.
雑誌目次
Neurological Surgery 脳神経外科37巻12号
2009年12月発行
雑誌目次
扉
医学教育の変化
著者: 滝和郎
ページ範囲:P.1161 - P.1162
総説
脳虚血と神経再生
著者: 川原信隆
ページ範囲:P.1165 - P.1177
Ⅰ.はじめに:神経再生へのさまざまなアプローチ
近年の再生医学研究は急速な進展をみせており,失われた臓器の機能再建が現実の課題となりつつある.脳の機能再建も,困難な領域とされながらもさまざまな研究が展開されてきている(Fig. 1).このような潮流の中で,古くから行われてきているのが,胎児脳組織を脳内に移植して機能再建を図る試みである65).しかしその一方で,免疫拒絶,感染,供給の限界,倫理上の問題などが取り上げられてきてもいる.未分化の胚性幹細胞の移植がこれらの一部の問題を解決するとして注目されているが,同種間移植では高率に腫瘍が発生し得ることが示されており31),安全性の問題が残る.
これらの問題を解決する方法として,成体自己組織幹細胞を用いた移植研究も行われてきている.骨髄73,62),皮膚50,103),脂肪組織91)などから神経分化能を有した体性幹細胞が分離されており,transdifferentiationと呼ばれている110).しかし,in vivo移植実験では神経細胞への直接的分化能は極めて低いようで,細胞融合によるartifactではないかとの報告もなされている101).また,より多分化能を獲得した細胞を誘導する方法としてiPS細胞(誘導多能性幹細胞:induced pluripotent stem cell)が最近話題となっている99).Oct3/4,Sox2,c-Myc,KLF4の4つの遺伝子を線維芽細胞に導入し,胚性幹細胞に近い多分化能を獲得した細胞を作成する方法であり,免疫,供給,倫理の問題などが解決可能となる画期的なものである.今後の移植治療において,飛躍的な発展が期待されている領域である113).
一方,成体脳内にも神経幹細胞が存在することが知られるようになり34),内在性神経幹細胞を用いた再生療法の可能性も模索されてきている.上記の移植治療と比較して,真の意味での脳の再生療法といえよう.しかし,哺乳類成体脳が損傷を受けたとき,内在性幹細胞から十分な神経修復がなされないことは事実であり,これらの幹細胞の存在部位,量の多寡,損傷応答や挙動など,神経再生を実現するためには,解決すべき問題点も多い.
このように,脳虚血後に神経再生を試みる方法としてさまざまな手段が研究されており,そのいずれもが日進月歩で関連する領域の論文数も急速に増えてきている.そのすべてを虚血脳の再生という観点から解説することは,困難な課題であると同時に筆者の能力を超えるものでもある.したがって,本稿ではテーマを筆者らの共同研究グループが主に行ってきた内在性神経幹細胞を用いたアプローチに絞り,その現状と問題点について述べることとしたい.
解剖を中心とした脳神経手術手技
後頭蓋窩巨大脳動脈瘤に対するflow alteration treatment
著者: 宮本享 , 舟木健史 , 高橋淳 , 飯原弘二
ページ範囲:P.1179 - P.1190
Ⅰ.はじめに
巨大脳動脈瘤は25mm以上の大きさを有するものと定義され24),全脳動脈瘤の約5%を占める.1/3が破裂によるくも膜下出血で発症し,1/3が脳動脈瘤のmass effectによる神経症状,残りの1/3が脳動脈瘤からの末梢塞栓症で発症する22).巨大脳動脈瘤の自然歴は極めて不良であることが報告されている3,6,10).巨大脳動脈瘤は,①broad neckである,②主要分枝起始部がdomeから出ている,③約60%に部分血栓化を伴う,④石灰化を伴う,⑤巨大なため穿通枝の確認が困難である,などの特徴を有するため47),単純なネッククリッピングや瘤内塞栓術により根治させることは困難であることが多い.
ネッククリッピングが困難な巨大脳動脈瘤に対しては,親動脈の近位側遮断(hunterian ligation)が歴史的に多く行われてきた1,5,7,8,31,44,45,48).しかし,hunterian ligationおいては,側副血行によっては母血管遮断に耐えられない(intolerable)症例が存在し,バイパスによりintoleranceの問題が克服できたとしても,動脈瘤の部位によってはバイパスや側副血行を経由して瘤内への血流が残存するため,瘤の完全血栓化が得られないことがある,という問題点がある15,38,44).われわれは,このような治療困難な巨大・大型脳動脈瘤に対して,母血管閉塞やバイパス,血管内治療などのmulti-modalityにより動脈瘤周囲の血流を意図的に変化させ,動脈瘤へのhemodynamic stressを最大限に減弱させることで,動脈瘤の完全血栓化を誘導して瘤の縮小を図る治療を行っており10,46),これをflow alteration treatmentと総称している.巨大脳動脈瘤に対するバイパス併用下の母血管閉塞は近年数多く報告されているが2,20,23,40),われわれのflow alteration treatmentは単にバイパス併用下の近位側閉塞やtrappingにとどまらず,症例によっては重要な枝を温存するために瘤の遠位側で血管遮断を行い瘤の盲端化を図るなど,症例ごとの解剖学的特徴に応じて治療戦略を立てるtailor-made treatmentである.したがって,治療成功のためには手術手技のみならず,血管解剖に基づいた術前の詳細な戦略の検討が不可欠である.
本稿では,巨大脳動脈瘤のうちでも特に治療困難とされる後頭蓋窩巨大動脈瘤に焦点を当ててflow alteration treatmentの治療戦略を概説した後,この戦略に必要な深部吻合の手技について述べる.
研究
頭部固定を必要としない術中ニューロナビゲーションシステム
著者: 赤松洋祐 , 隈部俊宏 , 金森政之 , 永松謙一 , 斉藤竜太 , 園田順彦 , 佐藤清貴 , 冨永悌二
ページ範囲:P.1193 - P.1199
Ⅰ.はじめに
ニューロナビゲーションシステムは,開頭手術において必須な手術支援装置となっており,あらゆる状況下で使用可能であることが求められている.ニューロナビゲーションシステムの原理から,多くの脳神経外科医は開頭手術の際に頭部固定が必須と考える.しかし,頭部固定ができない,もしくはできれば頭部固定をしないほうがよいという条件下でも,ニューロナビゲーションシステムを必要とする開頭手術は多々あり得る.2つ例を挙げると,1つは頭蓋骨が十分発達していないために頭部ピン固定自体が難しい乳幼児の開頭手術であり,もう1つは覚醒下手術である.
今回われわれは,頭部固定を必要としないニューロナビゲーションシステムを紹介し,その利点を考察する.
定位放射線治療後の放射線障害―特に良性疾患の長期経過観察例について
著者: 松尾孝之 , 林之茂 , 氏福健太 , 馬場史郎 , 鎌田健作 , 林靖之 , 永田泉
ページ範囲:P.1201 - P.1206
Ⅰ.はじめに
良性病変に対する定位的放射線治療では長期的な放射線障害の出現とその治療は重要な懸案事項である.本報告ではlinac based radiosurgery後の放射線障害について,画像変化および臨床症状の出現に着目し,今後の治療計画において注意すべき事柄を検討した.
症例
釘8本による頭部穿通外傷の1治験例
著者: 一ノ瀬信彦 , 井川房夫 , 大林直彦 , 光原崇文 , 阿美古将 , 鮄川哲二
ページ範囲:P.1209 - P.1213
Ⅰ.はじめに
釘1本による頭部穿通外傷は事故によりときに遭遇するが,複数釘の報告は少ない.今回われわれは自殺企図に8本の釘を自動釘打ち機で打ち込んだ症例を経験したため,その受傷機転,治療法も含め文献的考察を加えて報告する.
経過中に後天性血友病を発症したくも膜下出血の1症例
著者: 齋藤竜太 , 高橋俊栄 , 遠藤英徳 , 木村尚人 , 金子宇一
ページ範囲:P.1215 - P.1219
Ⅰ.はじめに
後天性血友病は血液凝固障害を主徴とする稀な疾患であり,その頻度は人口100万人あたり約1~4人とされている2-4).主として第Ⅷ因子に対する自己抗体の出現が原因となり,その結果血液凝固因子が減少して重篤な出血傾向を生じるものである.しばしば基礎疾患が随伴することが知られており,関節リウマチなどの自己免疫疾患,皮膚疾患,分娩後,がん,抗生物質投与後などが知られている.遺伝性血友病と同様ですべての人種で生じ,世界中で認められている疾患であるが,後天性血友病と診断されない,もしくは播種性血管内凝固症候群(DIC:disseminated intravascular coagulation)など他の後天性出血障害と誤診される例が少なくない.
脳神経外科領域では文献上2005年にMikamiらが未破裂脳動脈瘤術後に本疾患を合併した1症例を報告しているのみであり,極めて稀である6).今回われわれは大腸がん術後にくも膜下出血を併発し,その1カ月後に後天性血友病を発症した1症例を経験したので報告する.
逆行性静脈造影でpseudo-occlusionを確認後transvenous embolizationで治療したisolated横静脈洞S状静脈洞硬膜動静脈瘻の1例
著者: 松﨑粛統 , 渋谷肇 , 須磨健 , 杉谷雅人 , 片山容一
ページ範囲:P.1221 - P.1225
Ⅰ.はじめに
硬膜動静脈瘻(dural arteriovenous fistula:DAVF)は,流入動脈と流出静脈およびシャント部位をよく評価した上で適切な治療法を選択することが重要である.近年経静脈的アプローチによる治療法は確立されつつあるが,cortical venous reflux(CVR)がありアプローチ可能な静脈洞の近位側,遠位側ともに閉塞してisolated sinusを呈している場合には治療に難渋することが多い.今回われわれは,isolated sinusを呈した横静脈洞S状静脈洞硬膜動静脈瘻(transverse-sigmoid sinus dural arteriovenous fistula:TS-DAVF)に対して逆行性静脈造影を行うことで,pseudo-occlusion(機能的閉塞)であることが確認でき,経静脈的塞栓術(transvenous embolization:TVE)を容易に行えたことで,良好な治療結果が得られた症例を経験したので文献的考察を加えて報告する.
両側椎骨動脈から頭蓋内へと還流する頭蓋頚椎移行部硬膜動静脈瘻の1例
著者: 竹下朝規 , 林健太郎 , 北川直毅 , 陶山一彦 , 永田泉
ページ範囲:P.1229 - P.1233
Ⅰ.はじめに
頭蓋頚椎移行部硬膜動静脈瘻は稀な疾患であるが,頭蓋内への還流を伴う例ではくも膜下出血の危険性があり,また静脈うっ滞による神経症状を呈する例では悪化の可能性があるため,外科治療が必要と考えられている2).この部位の治療には,経静脈的塞栓術はアクセスが困難で塞栓物質の迷入により重篤な合併症を来す可能性がある.したがって,術前にシャントの部位が特定できれば,アプローチが比較的容易である開頭手術が勧められる3,9).今回われわれは両側の椎骨動脈硬膜貫通部にfistulaを形成し,頭蓋内静脈へと還流する極めて稀な頭蓋頚椎移行部硬膜動静脈瘻を経験したので,文献的考察を加え報告する.
胃MALTリンパ腫の脳転移と考えられた1例
著者: 荒井篤 , 垰本勝司 , 横山雅人 , 工藤弘志 , 西崎朗 , 梶本和義
ページ範囲:P.1235 - P.1240
Ⅰ.はじめに
中枢神経悪性リンパ腫は脳腫瘍のうち2.9%を占めるが近年増加傾向にあり1),全身性リンパ腫からの転移よりも原発性のほうが多いと報告されている2).中枢神経悪性リンパ腫の多くはdiffuse large B-cell lymphoma(DLBCL)であり,他の組織型は稀である.MALT(mucosa-associated lymphoid tissue)リンパ腫は胃や腸などのMALT臓器に発生し,通常長期間発生臓器に限局し,緩除な経過を辿る低悪性度の非ホジキンB細胞リンパ腫である.MALTリンパ腫発生の原因の一部として感染症が関与していると考えられている.今回われわれは,胃MALTリンパ腫の脳転移と考えられた稀な症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
重複中大脳動脈瘤の2手術例
著者: 宮原宏輔 , 藤津和彦 , 市川輝夫 , 向原茂雄 , 岡田富 , 郭樟吾
ページ範囲:P.1241 - P.1245
Ⅰ.はじめに
重複中大脳動脈(duplicated middle cerebral artery:DMCA)は前脈絡叢動脈から内頚動脈終末部の間で2本目の中大脳動脈が分岐する血管奇形である.頻度は剖検上0.7~2.9%,血管撮影上0.2~1.5%と比較的稀で,DMCA分岐部に発生した脳動脈瘤は現在まで19例が報告されている2-18).今回われわれは同部位に発生した未破裂脳動脈瘤の2手術例を経験した.本疾患についての文献学的考察を加え報告する.
報告記
第3回国際脳腫瘍学会報告記(2009年5月11~14日)
著者: 若林俊彦
ページ範囲:P.1246 - P.1247
2009年5月11~14日に,第3回国際脳腫瘍学会(The 3rd Quadrennial Meeting of the World Federation of Neuro-Oncology:WFNO)が松谷雅生大会長(埼玉医科大学国際医療センター病院長)のもとに,パシフィコ横浜にて開催された.本学会は第6回アジア脳腫瘍学会(The 6th Meeting of the Asian Society for Neuro-Oncology:ASNO)との併設開催でもあった.参加国数42カ国,参加者数は日本を筆頭に,アメリカ84名,韓国45名,中国45名,ドイツ27名など,参加者総数は706名にものぼり,盛会であった.
連載 脳神経外科疾患治療のスタンダード
13.脊椎・脊髄損傷
著者: 小柳泉
ページ範囲:P.1249 - P.1259
Ⅰ.脊椎・脊髄損傷治療の最近の動向
わが国での1990年代初めの調査では60),脊髄損傷の頻度は,人口100万人あたり年間40.2人と推測された.これは,全国の病院・医院への郵送による調査で,3年間に登録された9,752例のうちFrankel分類18)A~Dの7,471例について,回収率(51%)を計算して推計された数字である.したがって正確な頻度とは言えないが,わが国でこれまで行われた唯一の大規模調査である.この調査では,脊髄損傷について多くの情報がもたらされた.性別では男性が約80%を占め,交通事故が原因として最も多く(44%),転落(29%),転倒(13%)と続く.年齢分布は,二峰性の分布(60歳前後に大きなピークがあり,20歳に次のピークがある)を示した.損傷レベルは,頚髄が75%を占めるが,頚髄損傷の内訳では,骨損傷のない頚髄損傷が56%に達した.高齢社会の到来に伴って,頚椎症などの脊柱管狭窄を有する高齢者が,転倒などの比較的軽微な外傷で,このような骨損傷のない頚髄損傷を示す症例が増えてきており,その対策と治療は重要な課題となっている.
脊髄損傷治療に関する高いレベルのエビデンスは少なく,特に外科治療の適応や有効性は議論が分かれている.近年のインスツルメンテーションの開発と進歩によって,脊椎の骨折・脱臼による不安定性脊柱に対しては,積極的な外科治療が行われる傾向にある.損傷した脊髄そのものに対する治療薬は,1990年代初頭にステロイドの大量投与の有効性が多施設臨床試験の結果として報告されて以来,臨床応用に到達した新しい薬剤は開発されていない.ステロイド大量療法についても,合併症の問題や有効性を疑問視する報告も相次いでいる.現在,脊髄損傷に対する新しい治療として,低体温療法,電気刺激,移植治療など,薬物治療以外でもさまざまな臨床研究が行われている.その多くはphase ⅠあるいはⅡであり,今後の検証が必要である.本稿では,主に頚椎レベルの脊椎・脊髄損傷の診断と治療に関する基本事項と,脊髄損傷に対する臨床研究の最近の知見に関して解説する.
コラム:医事法の扉
第44回 「誤診・見落とし」
著者: 福永篤志 , 河瀬斌
ページ範囲:P.1260 - P.1260
法学部の学生に医療過誤の実例を挙げよと質問すると,すぐに「誤診」という答えが返ってくるそうです1).「見落とし」も同様と考えられます.たしかに,「誤診・見落とし」というと,何か医師の初歩的なミスのようなイメージがあるかもしれません.しかし実際には,診断そのものが困難である症例も珍しくありません.それでは「誤診・見落とし」とは,法的にどのような状態を指すのでしょうか.医師は,日常診療業務において,誤診・見落としと常に背中合わせの状態にあり,どのような状況下で誤診・見落としに陥りやすいのかなど注意すべき点について検討する必要があります.
一般に,医師が患者の単純X線やCT・MRIなどの画像フィルムを見て行った診断が誤っていた状態が「誤診」であり,疾患を指摘できなかった場合は「見落とし」となります.診療契約(民法656条)上,医療従事者は,善管注意義務2)(644条)を負いますから,履行補助者である医師が的確な診断をすることは,原則として,善管注意義務の1つと考えられます.そうすると,誤診・見落としは,善管注意義務違反となってしまいそうです.しかし,善管注意義務を果たしたかどうかは,診療当時の医療水準3)を基準として判断され,具体的には医師個人や診療機関に応じて期待された診療レベルに達していたかどうかが問題となります.そうすると,誤診・見落としであっても,当時の医療水準よりも高度な診断技術を要するような場合には,必ずしも善管注意義務違反に問われるわけではないということになります.
書評
『聴神経腫瘍[DVD付]』Leading ExpertによるGraphic Textbook―佐々木 富男●編,村上 信五●編集協力 フリーアクセス
著者: 小松崎篤
ページ範囲:P.1219 - P.1220
このたび,佐々木富男教授編集,村上信五教授編集協力による『聴神経腫瘍』を通読する機会を得たので,その感想を述べたい.
最初に特記すべきことは,少数の手術写真を除いて写真が極めて鮮明であること,その写真が実際の手術の上で最も重要なポイントを的確に示していることである.しかも手術用の顕微鏡写真であるため焦点が合致していることは当然としても,術野を十分に止血して,きれいにした上で写真を撮らなければならず,このためには術者自身が卓越した技術を持っていると同時に,手術に余裕がないとできないものである.
文献抄録
Bevacizumab alone and in combination with irinotecan in recurrent glioblastoma フリーアクセス
著者: 黒住和彦
ページ範囲:P.1261 - P.1261
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編集後記 フリーアクセス
著者: 吉峰俊樹
ページ範囲:P.1268 - P.1268
「あと何回さくらの花を見れるか」
大学の教員は教育を使命としている.その点,私も努力はしている.が,卒前教育となると学生さんはおおむね杳としてつかみどころがなく,教える「つぼ」を押さえにくい.たまに学生教育が上手という先生のお名前を伺うと自分が恥ずかしく,度量の狭さが嘆かわしくなる.
そんななかで今月号の「扉」には滝和郎先生が医学教育,それもチュートリアルなどの学生教育の話を寄せられた.実は大阪大学には医学科教育センターなるものはあるが専任の教授はいない.最近ようやくその必要性について議論が始まったばかりである.旧いカリキュラムはさすがにほころびて,兼任教授は苦労している.そのため大筋は教授ポストを新設する方向に向かっている.しかし,この分野の人材は限られているようである.よい方がおられれば是非ともご紹介いただければ有難い.
基本情報

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52巻4号(2024年7月発行)
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52巻3号(2024年5月発行)
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4巻6号(1976年6月発行)
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3巻12号(1975年12月発行)
3巻11号(1975年11月発行)
3巻10号(1975年10月発行)
3巻9号(1975年9月発行)
3巻8号(1975年8月発行)
3巻7号(1975年7月発行)
3巻6号(1975年6月発行)
3巻5号(1975年5月発行)
3巻4号(1975年4月発行)
3巻3号(1975年3月発行)
3巻2号(1975年2月発行)
3巻1号(1975年1月発行)